杉本博司 歴史の歴史@21世紀美術館

杉本博司 歴史の歴史に行ってきた。今回の展覧会は、彼のコレクションを集めたものだ。杉本博司の作品は、数年前に六本木の森美術館でみたことがある。その時は、「時間の終わり」というタイトルで、彼の写真作品を展示したもので、「観念の形」というシリーズが面白かった。
今回は、彼が収集した作品というか、モノの展示。芥川龍之介か誰かが、「本棚をみれば、その人がわかる」といったが、本だけに限ったことではなくて、コレクションもそうだろう。個人的には、その人の部屋に行くと、相手への理解がとても深まるように思っていて、興味を持った人の部屋は見てみたいといつも思う。


とはいうものの、彼のコレクションから、彼の人となりがわかったかというと…かなり微妙です。三葉虫の化石から、平安時代の仏像、仏画、果ては、ニュートンの歴史的な著作であるプリンキピアの初版本まで、彼の好奇心の幅は尋常ではないのです。
杉本博司への理解が深まったかは別にして、常にアンテナを高く、ありったけの好奇心を持っていることの大事さを感じさせられる展覧会でした。自分は好奇心が旺盛なほうだと思っていたけど、全然だということを思い知らされました。。むむむ。食わず嫌いとか理屈っぽさを求めないで、感じるがままに、いろんなものを見ていきたいです。


21美のライブラリーでみた、柳ソウリの記事でも同じようなことを感じた。正確には、ソウリではなくて、偉大なコレクターだったのは、父親の宗悦のほうなんだけでも、彼の直観力と観察力は素晴らしい。日常的に使用されたありふれたものに美をみつけるというのは、並の観察力ではできないこと。これも、アンテナ力なんだろうなー。自分はどちらかというと、感度が鈍いから、普通の人以上にアンテナを高くしていられるように心掛けないといけない。