映画「闘茶」をみた

闘茶と言えば、一般的には「利き茶」のことだと思う。村田珠光や利休らによって、「わび茶」が形成される以前、室町時代などに流行した遊びだ。この映画も最初はそういう話かと思っていたのだが、実際は「料理の鉄人」みたいにどっちがうまい茶を煎れるかという闘いの話だった。
茶道のお点前のシーンとかは多少でてくるものの、話のメインは親子と元恋人の邂逅だから、それほどお茶が好きではなくても楽しめると思った。お茶をやっている身としては、ラストシーンなどをみて、一杯の茶のなかにも様々な思いが詰まっている、あるいは思いを込めてお茶をたてなければいけないということを感じさせる内容だったので、大満足。愛情一本○○ドリンクみたいなお茶をたてたい。お茶をもう少し頑張ろうという思いが高まったよ。
お茶に限らず、最近、何かにつけて(料理にしても工業製品にしても、文章とかでも)、どんなにありふれたものでも、そこにはいろんな人の思いがあるのだと実感する。今、僕の眼の前にあるチョコフレークの包装デザインひとつにしても、どっかの誰かが必死になって作ったもんだろうなと思うと、もっと注意を払って見てあげないとなーとか思う。小学校のときに、国語の教科書に出ていた「一本の鉛筆の向こうに」の素晴らしさが今頃になってわかったのが情けない。。


そんなことはさておき、この映画の最大の見どころはというと、サブヒロインのチャン・チュンニンじゃないでしょうか。あんなに清楚かつ健康的な色気のある人って、日本人俳優ではちょっと思いつかないな。俺も、あんな風にお茶とマッサージを楽しみたいなぁなんていうと怒られちゃうかな(笑)香川照之がチャン・チュンニンに誘惑されているシーンだけでも必見だと思う!!