現代の金融論入門

本書は、経済の中で、金融の果たす機能を理解したい人にはうってつけです。新書のわりには、やや抽象度が高く難しめかもしれませんが、読めないことはないと思います。先日読んだ伊藤先生の「はじめての経済学」でもオススメとして紹介されていました。

現代の金融入門 [新版] (ちくま新書)

現代の金融入門 [新版] (ちくま新書)

リーマンショク後においては、マクロプルーデンスが一番のキーワードだと思いますが、その辺のことにも触れらていて、「現代の」金融論にふさわしい内容です。また、その他の幅広い金融論の話題についても本質的な議論がされている良書。


個人的には、1章、2章あたりの金融機能の説明のところが秀逸だと思いました。金融政策の部分は、白川本の要約みたいな感じだけど、よくまとまってます。金融政策の問題と、銀行の信用創造の部分の理解をもう少し深めたいと思います。